脂肪肝の身体検査指標

私たちの体の臓器には、一定の脂肪含有量の要件があります。多すぎても少なすぎても健康にはよくありません。例えば、脂肪肝は肝臓内の脂肪含有量が高すぎるため、肝臓の正常な代謝に影響を及ぼす病気です。一般的に、太っている友人は軽度の脂肪肝ですが、痩せている友人も無視してはいけません。適時に脂肪肝の身体検査を行う必要があります。

脂肪肝とは、さまざまな原因により肝細胞に過剰な脂肪が蓄積する病気のことで、独立した病気というよりは肝臓によく見られる病理変化です。脂肪肝疾患は中国国民の健康を深刻に脅かしており、ウイルス性肝炎に次いで2番目に多い肝臓疾患となっています。発症率は増加しており、発症年齢はますます若年化しています。正常な人間の肝臓組織には、トリグリセリド、リン脂質、糖脂質、コレステロールなどの少量の脂肪が含まれており、その重量は肝臓重量の約3％から5％です。肝臓に脂肪が蓄積しすぎて、肝臓重量の5％を超えるか、組織学的に肝細胞の50％以上に脂肪変性が見られる場合、脂肪肝と呼ばれます。臨床症状は軽症の場合は無症状ですが、重症の場合は重篤です。一般的に、脂肪肝は可逆的な病気であり、早期に診断し適切な治療を行えば、正常に戻る場合が多いです。

脂肪肝は一般的に、アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝の2つのカテゴリーに分けられます。肝臓の脂肪変性の程度によって、軽度、中等度、重度に分けられます。通常、脂肪含有量が肝臓重量の5％～10％を超えると軽度脂肪肝、10％～25％を超えると中等度脂肪肝、25％を超えると重度脂肪肝とみなされます。

脂肪肝の臨床症状は多様です。軽度の脂肪肝には臨床症状が見られない場合が多く、身体検査で偶然発見されることも少なくありません。疲労は脂肪肝患者に最もよく見られる症状ですが、組織学的損傷の重症度とは相関関係がありません。中度から重度の脂肪肝では、食欲不振、疲労感、吐き気、嘔吐、肝臓周辺や右上腹部の鈍痛など、慢性肝炎に似た症状が現れます。

肝臓に脂肪が過剰に蓄積すると、肝被膜が膨張し、肝靭帯が引き伸ばされ、右上腹部の激しい痛みや圧痛、発熱、白血球数の増加を引き起こし、急性腹症と誤診され、開腹手術が必要になる場合があります。また、脂肪肝の患者では、舌炎、口角炎、皮膚の斑状出血、手足のしびれ、手足の異常感覚などの末梢神経炎の変化がよく見られます。少数の患者では、胃腸出血、歯肉出血、鼻出血なども起こる場合があります。重度の脂肪肝では、腹水、下肢浮腫、低ナトリウム血症、低カリウム血症などの電解質異常などがみられることがあります。脂肪肝の症状は多岐にわたり、診断が難しい場合は肝生検を行って確定診断を下すこともあります。